帝国ニュースに掲載されました|工場全焼からの再建、私たちが経験したこと

帝国ニュースに掲載されました|工場全焼からの再建、私たちが経験したこと

先日、帝国ニュースに、弊社の火災からの再建について取り上げていただきました。

記事のタイトルは、

「工場や事業所の火災 鎮火後の48時間が正念場」

です。

記事では、工場や事業所で火災が発生した場合の初動対応の重要性とともに、2019年12月に本社工場が全焼した弊社の経験についても紹介されています。

今回は、三協がどのようにして再建に至ったのか、そして現在どのような事業を行っているのかについても、少しご紹介したいと思います。


創業から50年を目前に、突然の大火災

株式会社三協は、1970年に栃木県さくら市(旧氏家町)で貸しおしぼり業として創業しました。
そこから少しずつ事業を広げ、おしぼりだけではなく、タオル・マット・モップ・リネン・ユニフォームなどのレンタル、さらに消耗品の販売や通信販売など、さまざまな事業を展開してきました。

現在では、栃木県を中心に北関東・東北エリアまで営業エリアを広げています。

そんな三協に大きな転機が訪れたのが、2019年12月でした。
漏電が原因とみられる火災によって、本社工場が全焼。
創業50周年を目前に控えた時期の出来事でした。
当時の被害額は年間売上高に相当するほど。しかも、事業継続計画(BCP)も策定していませんでした。

まさに、

「会社がなくなるかもしれない」

という状況だったのです。

それでも、お客様への供給を止めなかった

そんな状況の中で、事業を再建するうえで大きかったのが、焼け残った社内サーバーから顧客情報を回収できたことでした。そして、外部の力も借りながら、翌年には供給を再開。
コストは大きく膨らみましたが、お客様への供給を途切れさせないことを優先しました。
その後、工場を建て直し、経営改革にも取り組んだ結果、現在では売上高も火災前の水準を上回るまでになりました。
今振り返ると、あの時の経験があったからこそ、「会社にとって本当に大切なものは何なのか」を考えるきっかけになったのだと思います。

「元に戻す」のではなく、「より良くする」

新しい工場では、抗菌・抗ウイルス加工などにも対応できる設備を導入。
さらに、リネン事業や医療用ユニフォーム事業など、これまで培ってきた技術やノウハウを生かしながら、新しい市場にも事業を広げていきました。
そして現在では、おしぼり・タオル・リネン・ユニフォーム・マット・モップなどのレンタルをはじめ、さまざまな衛生関連サービスを提供しています。

さらに2025年12月には大和総業株式会社をグループ化し、2026年5月には布団クリーニング事業も開始しています。

火災からの再建は、過去に戻るための再建ではありませんでした。
これからの時代に必要とされる会社へ変わっていくための、新たなスタートだったのです。

火災を経験したからこそ、伝えたいこと

火災は、火が消えれば終わりではありません。
焼け残った設備であっても、すすや消火水、消火剤、腐食性ガスなどの影響によって、時間が経つほど被害が広がる可能性があります。
そのため、火災後の被害状況の確認や、復旧に向けた初動対応が非常に重要になります。

そしてもう一つ大切なのが、

「火災が起こる前の備え」

です。

「うちには起こらない」と思っていませんか?

大企業では39.9%であるのに対し、中小企業では18.3%。
まだまだBCPを策定している企業は多くありません。

しかし、実際に災害を経験してみると、

「データはどこにある?」お客様への対応や従業員への伝達、明日からの営業など、次々と考えなければならないことが出てきます。

三協の場合、焼け残った社内サーバーから顧客情報を回収できたことが、事業再開の大きな助けになりました。

「もし会社が明日使えなくなったら?」
一度、そんな視点で自社を見直してみることも大切なのではないでしょうか。

危機は、できれば経験したくないものです。
けれど、その経験から学び、次の備えにつなげることはできます。

あの経験を、これからの備えに

工場が全焼するという経験は、決して思い出したい出来事ではありません。
しかし、その経験をしたからこそ分かったこともたくさんあります。

「まさか自分の会社が」

その「まさか」は、いつ起こるか分かりません。

だからこそ、何も起きていない今のうちに、少しずつでも備えておく。
そして、万が一の時に、できるだけ早く事業を再開できる体制をつくっておく。

今回、帝国ニュースで私たちの経験を取り上げていただいたことをきっかけに、一社でも多くの企業の皆さまに「自分の会社だったらどうするだろう?」と考えていただけたら嬉しく思います。
災害を完全になくすことはできなくても、被害を最小限にし、事業を続けるための準備はできます。

私たち自身の経験が、皆さまの「もしも」の備えを考えるきっかけになれば幸いです。